磯野 智崇
Isono Tomotaka
日本美容外科学会専門医
共立美容外科 医師
共立美容外科の磯野です。
こんにちは。共立美容外科 浜松院院長の磯野 智崇です。智崇と書いて「ともたか」と読みます。
私は、静岡県浜松市にある浜松院の院長ですが、新宿本院をはじめ、大阪本院(心斎橋)など全国各院で診療をしています。
日本美容外科学会専門医でもあり、共立美容外科の院内での技術指導医でもあります。私の事をインタビュー形式でご紹介しようと思います。
子供の頃から美容外科医になりたかったですか?
子供の頃は特に「◯◯になりたい」という具体的な目標はなかったように思います。親は医師ではなかったですし、親戚にも医師はおりませんので、医師という職業を子供時代に意識した記憶は特にないですね。当時は今のようにJリーグもなく、メジャーなプロスポーツといえば野球くらいという時代。
男の子が将来の夢を尋ねられれば、あまりその気はなくても「プロ野球の選手」、女の子なら「お花屋さん」とか「ペットショップの店員さん」と、とりあえず答えるのが普通でしたので、私ももしかしたらそんなふうに言ったことがあったかもしれません。
また当時は美容外科というもの自体が全く一般的でなく、東京出身の私にとっても都心のとある駅前にあった有名な美容外科くらいしか思い当たる名前はありませんでした。
一度、その美容外科の前を親と一緒に通りかかったことがあったのですが、出入りの際に人目を避けるためか建物の入口が人通りの多い正面ではなく、路地のほうに曲がったところにひっそりとあったのを覚えています。時代背景もあったとはいえ、その雰囲気は子供が見て憧れるようなものでは全くなかったです(笑)。
美容外科を目指すきっかけは?
「美容外科を意識した」と言うより、どういうものかおぼろげながら触れた一番最初のきっかけは、医学部の学生だった頃に大学の図書館で見た医師向けの雑誌です。この雑誌は毎号巻末に医師の求人広告が掲載されており、その中に美容外科の求人も出ていたのです。
その当時は現在で言われるところの「美容バブル」の時代。今と違って、全くと言っていいほどクリニックの淘汰もなされておらず、先月まで内科医でメスもろくに手にしたこともないような医師でも、平気で美容外科の看板で開業していました。しかもそれでもかなりの収益を上げることができ、まさに「誰でもやれば儲かる」という風潮だったようです。そんな状況でしたから、求人の条件も今と比べればそれはすごいものでした。
「未経験可。年俸◯◯万円~」などといった感じで、学生の私にとってはとても華やかな別世界に思えました。その時点で美容外科医をはっきりと目指したわけではありませんが、こんな世界もあるのかとカルチャーショックを受けたのはたしかです。実際に美容外科を志したのは大学卒業後、医師になって数年経ってからです。
美容外科の前は、何科にいましたか?
大学を卒業して医師になり、入局したのは母校の形成外科です。今でもまだその傾向はありますが、当時は尚のこと形成外科という診療科が、まだまだ世間に十分認知されていませんでした。
その時の形成外科の教授は整形外科出身でしたが、「整形の学会に行くと古い知り合いの先生から形成外科とは何をする科なのですかと、いまだに聞かれる」と嘆いておられたのを覚えています。
しかし大学ではもちろん形成外科の授業や試験はありましたので、自分たちは形成外科のことはある程度知っていましたし、その時の前の代の教授が、生まれつき耳介が小さいあるいはほとんどない「小耳症」の治療で全国的に有名な先生だったこともあり、形成外科を選びました。
あくまで当時抱いていたイメージですが、結果が出るまでに時間がかかり、数字とにらめっこするイメージで見ていた内科よりも、「切ったから縫った」みたいな単純明快な印象の外科系に進むことを考えていた点もベースにあったと思います。
休日は何をしていますか?
休日といってもあまりのんびりできることはないですね。朝は早めに起きて子供のお弁当を作ることもありますし、家にいる二頭のトイプードルたちを散歩に連れていったりもします。そのあと子供が学校から帰るまでの間は、ジムに行ったり日用品などの買い物に行きますが、そうこうしているとあっという間に夕方になってしまいます。
一見忙しくしているようですが、私は性格上、休みの日の日中に家の中でじっとしていることができないタイプなので、することがあまりなくても無理にでも出かける理由を作ってしまいます。特に買いたい本が思い当たるわけでもないのにとりあえず書店に行ってみたり、一日に2回同じスーパーマーケットに行ったりなんてこともよくあります。
私はテレビはほとんど見ないので、夜はやることがなくなってしまいますし、本などを読んでいてもすぐに眠たくなってきてしまうので0時頃には寝てしまいます。
美容外科選びのポイントは?
これは患者さま側にすれば、とても悩まれるところだと思います。
まずホームページですが、これはどこのクリニックでも趣向を凝らしているものです。クリニックにとっては、自分をPRする最初の入り口ですので当然ですね。ホームページは自己紹介のようなものなので、この段階でさまざまな施術について内容やリスクについて一つ一つ細かに記載することは通常ありません。しかし、だからといって明らかに事実と異なることを書いていいわけがありません。
たとえば「100%〇〇です」「永久に〇〇です」といった表現は一見自信にあふれているようにも見えますが、少し慎重になって考えれば、事実が完全にこの通りであるはずのないことは専門知識の有無に関わらず明白でしょう。このように入り口の段階で早速怪しげな表現を使うクリニックが信用に値するとは思えませんよね。
ではホームページは合格だとして、次はクリニックでのカウンセリングです。カウンセリングといえば、普通は「美容外科によるカウンセリング」だと思いますよね?実際そうあるべきものなのですが、大手の美容外科などでは、分業の流れ作業で効率よく数をこなすために、カウンセラーと称する医師ではない人が施術の内容を説明し、強く勧めることが日常的にあるようです。
現場においては、例えば最終的には患者さまが自主的に選択したような形をとったり、最後に少しだけ医師が顔を出すなどして法律に触れないような体裁は整えているかもしれません。しかし法律に触れるかどうか以前に、患者さまはカウンセラーの説明やセールストークを聞きに、そのクリニックに足を運ばれたのではないはずです。それだけでも患者さまのニーズを裏切っていると言えるでしょう。
また疑い深く見れば、このように説明する者と施術する者をあえて別にすることで、患者さまの不満が出た時に責任の所在をうやむやにする狙いがあるのではと思えてしまいます。
しかし実際にクリニックに行ってしまうと、そこの雰囲気に飲まれてしまって、冷静な判断がしにくくなってしまうということもあると思います。そこで重要になるのが「少しでも疑問を感じたらその場で即断しないこと」です。
ノルマに追われて売り上げしか考えない所ほど、マシンガントークで冷静に考える余裕を与えず即断させることを狙うでしょう。そこでプレッシャーに負けずに「いったん考えます」と言ってクリニックを出る。そして、他のクリニックで同じ相談をして違いを見極めるというのは、クリニック選びで失敗しないためにはとても有効な手段です。
なぜ共立美容外科を選びましたか?
私が美容外科医になろうと考えたときに、面接してもらうクリニックの候補が2つありました。1つは共立美容外科で、もう1つはやはり大手の美容外科クリニックです。
先に面接を受けたのは他方のクリニックでした。こちらを候補に選んだのは、その当時の美容外科の世界で一番勢いを感じる所だったからです。院長先生に面談していただき、後日「どうぞお越しください」というお返事をいただきました。
その時点でほぼそこへ入職する気でいたのですが、せっかく面接の段取りをしたのだからと思い、共立美容外科の面接も受けることにしました。当時、共立の本院は東京の田町駅に近い所にあったのですが、大通りから一本裏の路地に沿った所にあり、今と比べればとても小さい建物に入っていました。
そこで久次米院長、そして当時の事務長とお話をしたのですが、直感のレベルでもう一方のクリニックよりも親身な印象を持ちました。1つ目の院は、何となくですが終始事務的に対応されたような気がしていたので、この時点で気持ちは共立に傾き始めました。
その後、医局の上司の先生にそれとなく両者のクリニックについて聞いてみたところ、「共立は悪い評判は全然聞かないね」とのことだったので、これも決め手となり共立美容外科にお世話になることにしました。
共立美容外科に入職する前は、何科にいましたか?
私にとって初めての美容外科が共立美容外科です。その前は母校の形成外科に所属していました。形成外科とは生まれつき唇や上顎に裂け目がある唇裂・口蓋裂など先天異常の外見を整えたり、やけどや顔の怪我の治療などを行います。
美容外科の手術はどれも共立に入ってから初めて経験しましたが、美容外科は、形成外科で学んだ知識の延長線上にあるものが多く、その点は美容外科に来て初めて外科的な処置を経験するドクターに比べれば有利だったと思います。ただし、麻酔科出身であれば全身麻酔ができますし、皮膚科であれば皮膚科の知識が美容のジャンルで生かされることも多いでしょう。色々な科からのドクターが、それぞれの特技を生かして活躍できるのも美容外科の特徴といえます。
なお、形成外科に在籍していた期間のうちの2年間は、医局から派遣される形で他県にある中規模病院の整形外科でお世話になりました。ここは整形外科と形成外科を両方行っていたのですが、実際はほとんどが整形外科の患者さんで、顔以外の骨折の初期治療や手術などを学ばせていただきました。とても思い入れのある2年間になりました。
地元はどこですか?
出身は東京です。大学を卒業後は埼玉県や神奈川県に住んだこともあり、今も関東に住んでいます。私の住んでいる地域は1年を通して街中に警察官が立っている所が多く、治安の良さは他の地域にはなかなかないくらいのレベルだと思います。
私が高校生くらいの頃までは平日でもそれほど人が多いこともなく、コンビニすら近所には全然なかったので、今思えば利便性の面ではあまり良くはなかったかもしれませんが、今はさすがにコンビニも近隣に何軒もありますし、色々な飲食店もあります。
ただ、町そのものはあまり大きくないのに近年は人が増えすぎてしまい、特に平日の日中はやや人口過多にも思えますね。
美容外科医として、日頃から気をつけていることは何ですか?
やはり美容外科医ですので見た目には気を使います。ただしこれはおしゃれをするということではなく、清潔感を損なわないように、という意味です。カウンセリングした医師の手の爪が伸びていたり、無精ヒゲや髪がだらしなく伸びていたりしたら、それだけで美容外科医としては信用されてないのではないでしょうか。
他には患者さまとのやり取りにおいて、一方的になりすぎないように気をつけています。もちろん最初に一通りの説明はしますが、早口でまくし立てても頭に入っていかないでしょうし、話しながら患者さまの表情や反応を見て緩急をつけたりしますね。
あとは少し細かいことになりますが、美容外科は女性の相談者が圧倒的に多い所です。カウンセリングにおいては事前に撮らせていただいたお体の写真を使うこともあります。そのような時でも、カウンセリングの間じゅうずっと写真を表向きにしたままテーブルの上に置いておくと、ご本人は不必要に恥ずかしい思いをされてしまうことになりますので、写真を見る必要のないときは裏にしてふせておく、といった類の気遣いも忘れないようにしています。
得意な施術や手術は何ですか?
得意な施術は鼻のヒアルロン酸注入でしょうか。鼻への注入には少し固さのある種類のヒアルロン酸を使います。そのほうが鼻筋をすっきりと強調しやすく、また長持ちするからです。その一方で鼻の皮膚は薄いので、気をつけて注入しないと鼻筋が太くなってしまったり、凹凸感や曲がりが生じてしまったりします。そういった点に十分留意しながら行えば、腫れは出にくい処置ですので大変喜んでいただけます。
得意な手術は脂肪吸引ですね。得意というより好きという意味でもありますが、結果がある程度は確実に得られますし、リピーター率も高く、患者さまとこちら双方にとって満足度の高い手術です。ウエストのくびれや内もものすき間がきれいにできた時などは特に達成感があります。
共立美容外科を一言で言うと?
共立美容外科こそ「真の美容外科」です。
効率化や収益重視ばかりに走ることなく、患者さまの満足のための労力も厭わない、医療の一分野としての本分を見失うことのない美容外科クリニックと言えるでしょう。この姿勢は平成元年の開院以来変わってしませんし、今現在もこのコンセプトを理解し共感できる熱意あるドクターが続々と仲間に加わってきています。
私が共立美容外科に入職してからしばらくの間は、女性ドクターは一人もいなかったのですが、今は何人もの女性ドクターが診療にあたっています。美容外科は女性の患者さまがとても多いですし、女性ドクターのほうがはるかに相談しやすい内容のお悩みもあるでしょう。そのような需要にも今後はますます的確にお応えできる美容外科クリニックになっていきます。
プロフィール
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副総括院長
磯野 智崇
(いその ともたか)日本美容外科学会認定専門医
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略歴
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- 1995年
- 聖マリアンナ医科大学 卒業
- 1995年
- 聖マリアンナ医科大学 形成外科 入局
- 1999年
- 東大宮総合病院 整形・形成外科入職
- 2002年
- 共立美容外科 入職
- 2009年
- 共立美容外科 浜松院院長就任
- 2020年
- 共立美容グループ 総括副院長就任
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主な加盟団体
日本美容外科学会
日本美容外科学会認定専門医
患者様へ
以前、形成外科医として大学病院に勤務していました。顔の怪我や傷跡の治療を日々行っているうち、怪我などといった非日常的な事態に対応するだけでなく、美容という誰もが興味を持ちうるニーズにも対応することで、自分の技量の幅をより広げられるのではと思い、この道を志しました。美的基準は人により少しずつ異なることが通常です。専門家である私が良かれと思ってしたアドバイスであっても、それがその方にとってベストな方策とは限りません。医療全般について言えることですが、特に美容医療は情報を押し付けるのではなく、まずはその方の希望を詳細に聞き出し、それに対しできることとできないことを分かり易く伝えることが大切と考え、心がけております。
カウンセリングに来られた時には伏し目がちでいかにも自信なさげな感じだった方が、術後の検診に来られた時には見た目だけではなく表情や立ち居振る舞いまでもが明るく、前向きな感じに変わられていた時などはやはりこちらも嬉しくなります。
反面、医師としての良し悪しの基準や限界の認識と、ご本人のそれらとが食い違ってしまう場合も時にはあり、そのような時は美容医療の難しさを感じてしまいます。 -